要らない争い
- kamext2
- 2017年8月17日
- 読了時間: 2分
みちびき3号の打ち上げが8月19日(土)の14時29分になりました。種子島宇宙センターの週間気象情報を見る限り、天候も問題なさそうです。技術的な問題が発生しなければ打ち上がると思います。
そして、昨日ですが宇宙関係の別のニュースがテレビでやっていて驚きました。防衛省が宇宙監視(SSA)運用部隊を設置するための準備をしているというニュース。SSA運用部隊で調べてみると防衛省が公表している資料「平成29年度宇宙関連概算要求」というものにたどりつきました。これは・・・、新しいニュースではなかったんですね。詳しいことはそちらを見てみるのがてっとり早いかと。
内容を見ますと、宇宙を利用した「衛星戦争」のようなものを防衛省が将来現実に起こりうると想定していることがわかります。不審な衛星が接近し、自国の衛星に損害を与えるようなケースがあると資料の図で説明しています。(宇宙ゴミとの衝突を避けるということも説明してますが、こちらはJAXAが研究しているスペースデブリ対策を考えれば目新しいものではないです。)技術的にはどうなのでしょう。自分の考えでは人工衛星の軌道に関する正確な情報さえあれば、可能だと思います。ほんとに“正確”なものでないと駄目ですが。そういった意味でもこれからの情報管理は大事になってくるのでしょう。
こういった計画ができる流れ。それは他国の状況を宇宙から監視する衛星の増加にあります。
(情報収集偵察衛星という衛星も一つの例です。この衛星は、なんだか実態も秘密にされたまま何機も打ち上げられている、スパイ衛星と呼ばれることもある衛星ですが・・・。)
ミサイルを打ち続けて周りの緊張を高めてる国への備えや、他国が海に施設を作ったらすぐに分かるという自国の防衛にとっては都合のいいものですが、反面、動向を他の国に知られたくない国にとっては非常に都合の悪いものです。相手の国にとって利益があって自分の国にとっては不利益なもの。それをどうにかして無くしたいと思うのは自然の流れでしょう。
防衛省の第一の目的は、こういった監視衛星を破壊されるのを未然に防ぐということです。
なにも地域に貢献している気象衛星や地球の科学的な観測をする衛星が片っ端から狙われるということは現実的にはありません。
これから宇宙の利用をめぐって色々な駆け引きがまた生まれると思います。それはまったく自分にとっては気持ちのいい話ではないです。自分の力を相手よりも上にして有利な立場になろうという駆け引きを宇宙でまでしなくていいです。人類共用の場所に争いはいらない。
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