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はやぶさ2トークライブ

  • kamext2
  • 2018年4月7日
  • 読了時間: 2分

昨日、はやぶさ2トークライブのリモート会場に行ってきました。なかなか興味深い内容です。まず、目についたのはソーラーセイルモード、つまり太陽光圧の積極利用をはやぶさ2の成果としてあげていたことです。簡単にいいますと、光の圧力を利用して機体の姿勢を安定させるということです。太陽の光で安定させるってぱっと見、分からないかもしれませんが空気抵抗がない宇宙空間では太陽光は力として働きます。1円玉を鼻息で動かす力の10分の1くらい。ごくごくわずかな力ですが、この力はいつでも継続的に働くので、発電につかう広いソーラーパネルをもつ機体なら、これが利用できるというわけです。

これはリアクションホイール(回転することで探査機の姿勢を調節する機械)の温存につながります。初代はやぶさのときにはこのリアクションホイールが3つのうち2つが壊れてしまったことを教訓にしていると思われます。

そして、会場が笑いにつつまれたのが「神様チーム」の話。

はやぶさ2のチームは探査機を動かす訓練(Realtime Integrated Operation 実時間統合運用)をシュミレーターを使って過去50回近く行っているのですが、この訓練では神様チームというチームが色んなトラブルをわざと起こして訓練します。

「平穏な訓練などない!仁義なき戦い!」らしいです。

このトラブルというのが結構ひどくて、シュミレーターにエラーを起こすのを始めとして、コマンド返信端末がフリーズする(コマンドが送れない)不具合を起こしたり、チームの重要人物を腹痛にさせて退席させるハプニングを用意したり、とけっこうやりたい放題で運用している側がそのたびにムッとした顔になることもあるらしいです。

で、相当やりすぎると、「こんなことがあるはずがない!」と運用メンバーが神様を冒とくしだします。でも、だんだん慣れてきて神の意図を察するようになり、そのうち神様を超越した対処をするようになる。こういうのが訓練なんですね。

6月には人類が見た事もなかった小惑星リュウグウの画像がきます。それを見るのが今から楽しみですね。


 
 
 

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